5 画像重ね合わせテクニック
5.1 重ね合わせ時のテクニック
1) 重ね合わせ部分 1/2 をカット
重ね合わせ部分を 1/2 で 切り取る理由は大きく2つの理由があります。
@ パノラマつなぎ写真は複数枚の角度を変えて撮影した画像をつなげます。
幾何学的関係から、2枚の結合部分の像の大きさを同じにする必要があります。 この内容詳細は
[ 遠近法と パノラマつなぎ写真 を参照してください ]
画像形状が タル型や糸巻き型に歪んだ
レンズの収差のひとつで 「歪曲」 といわれる現象があります。
この状態だと結合部で縦方向の像の大きさが異なり、例えば上でぴったり合わせると、下で合わない状況と
なります。 合わせ部の 1/2 では 左右の画像の
歪曲の状態がほぼ同じとなるので 下図Bのようにぴったり
合うようになります。
さらには画像の明るさや、色・ぼやけ具合が周辺になるに従い大きくなる、レンズの
「収差」といわれる現象
があります。
これについても 1/2 をカットした境界でほぼ同等の状態になります。
[ レンズの収差について を参照して下さい ]
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@ テスト用パターン
これをプリントアウトし、デジカメで撮影しました
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A 撮影結果
樽型に画像が歪んでいます
焦点距離 f = 5mm
( 35mm 換算 32.4mm )
1/1000 F 8 ISO 100
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B たる型の画像を2枚つなぐ
場合、重ねあった部分の 1/2 を
上の画像からカットすると 中央
の歪みが同等になり、ぴったり
重なるようになります |
2) 左右の画像にまたがって、多少動く物などが写っている場合
一方の画像を活かして不連続とならないように
します。
3) 場合によっては角度調整 ( 回転 )
三脚を使って撮影した場合は問題となりませんが、手持ち撮影では水平角度が変わってしまうことがあります。
画像の回転機能を使って正しい角度に修正してから結合します。
4) 場合によっては画像サイズ調整
同じ位置で撮影すればこのような事は普通起きませんが、位置を変えて撮影すると結合部の像の大きさが
合わなくなることがあります。
画像の拡大・縮小機能を使って正しい大きさに修正してから結合します。
修正しても
一部合わない部分が出来やすいので、出来るだけ同じ位置で撮影します。
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