1 はじめに
長時間にわたり測定する場合、時間ごとにアラーム時計で目視・記録するのが一般的だ。
しかし、日中 8時間にわたり 10分間隔で測定するとなると大変な作業だ。
これで何種類かのデータを採るとなるとめげてしまう。
そこで自動計測を簡便に行う方法を検討した。
1) 電流、電圧の測定のためには分圧器やCTを使いA/D変換してパソコンでデータ収集する
→ すぐ思いつく案だが A/Dコンバートしパソコンでデータ収集するパーツは数万円以上の初期投資が必要
2) 既にコントローラは製作してあり、メーターの読みを画像で記録できれば後に読み出せる
2.1) デジカメのインターバル撮影機能を使う。
これは以前 定点観測として実施したことがあるが、手持ちでこの機能があるカメラはオリンパスのE−10。
しかし朝から夕方まで連続使用では内蔵バッテリーの容量が不足。
2.2) Webカメラを使用しパソコンで定時撮影する
Netテレビのテストなどでカメラの手持ちがあったこと、手持ちが無くても2千円以下で入手でき安価。
Webカメラの撮影コントロール用フリーソフトがいくつも存在し、探した結果目的に添うものが見付かった。
以上の案から最も適切な 2.2)で実施した。
フリーソフトとして LiveCapture2 が目的を実現できるとダウンロードした。
2 LiveCapture2の機能
開発者サイトの説明による。
【特徴】
1.定点観測、動体検知、スナップショットで静止画キャプチャー
2.動きを検知して、10秒前の状態に遡って状況を動画保存(WMV形式)
3.USBカメラだけでなく、各社ネットワークカメラとの接続が可能
4.1台のPCで複数カメラの接続/監視が可能 ※種類の異なるカメラを使用
5.リアルタイム動画をインターネット配信(Java版動画ビューワ内蔵)
6.携帯電話へのリアルタイム画像配信
7.メールによる遠隔操作
私の追加感想として
・ 設定が簡単かつ多機能
・ ファイル名に日時+連番等 数種の形式を選択できるので後のデータ読み取りも容易
・ 画像サイズを設定でき、必要最小限の画素数で記録できるのでファイル容量が小さくて済む。
・ 今回のような記録だけでなく、画像変化時のみ記録などの機能もあり防犯や他の目的にも適合する
3 測定と処理
左のコントローラのメータを、右のWebカメラで撮影
一日中の光量を一定にするため、間接照明し撮影
WebカメラはノートパソコンのUSBポートを介して記録
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記録画像例
320x240 ピクセル、1ファイル 約64Kb |
測定結果処理例 Microsft Excel で表を作成しグラフ化
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4 感想
・ 想像以上に簡単にシステムを構築でき結果は十分に目的を達成でき便利になった。
・ ソフトもフリーなのが有り難く、機能も豊富なので、別の目的にも利用範囲を広げられそう。
・ アナログメータは読みとる方向により誤差(視差)を生ずるが、
このシステムでは常に同一角度からの読み取りなので視差を生じない
・ 測定中不在でも自動的にデータを得られるので測定の労力が激減する
記録後画像ソフトでメーターの目盛りを読み、Excelに入力するだけなので簡単。
今までになく、効果絶大な手法で 結果が感動ものだった。
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