カヌー科学館

 バンディットの重心・浮力 シミュレーション 

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 [6] 結果
 


 上記グラフは、シート位置を13cmずつ前後させた3つの状態を色分けして表示している。

 この結果を見ると、シートが後ろに従い、前が上がり傾いているのが解るが、さほど安定度に差があるとは見えない。

 実際にも、静水での安定度についてはシート位置で変わる実感はなく、瀬での波に突入したときや、艇の方向を急激に変化させた時に不安定さを強く感ずる。

 そこで、前に波がある瀬の状態をシミュレーションするため、 波に突入したときの艇が受ける力を求めた。
 その原理は次のページで詳述するが、高さ300mmの波に相対速度 6km/h で突入したときの艇の前部を持ち上げる力は 22〜28kg、同様に 高さ500mmの波では 35〜50kgと求められた。
 その結果、艇の姿勢は極端に前が浮き上がった状態となり、後部のみが水中にあるだけなので、横からの力などの影響を受け易く安定度が低下する結果となった。 これは実感と一致する。






 更には、横方向からの波や体の動きによる安定性をシミュレーションできれば、もっと明確な結果を得られると思われるが、 エクセルで3次元シミュレーションを行うためは複数シートの串刺し演算が必要となる。
 3次元直交系だけの串刺しでは済まず、セルの関数は非常に複雑となるため、現実的には実現不可能。

 上記の結果を得られ、体感とも合致し、その後安定して漕艇できるようになったので、本シミュレーションはこれまでとする。
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