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2 条件
(1) Photoshopを使用してレタッチします
(2) 画像ファイル形式は TIFF、RAWデータが最も効果が出やすいですが、JPEGでも十分効果があります。
3 方法
ノイズが目立ちそうな条件で撮影するとき、同時にノイズ画像(後述)を撮影しておき、元画像からノイズ成分を
Photoshopのレイヤー間合成機能を利用してノイズを消去するものです。
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(1) ノイズが目立ちそうな条件で撮影した場合
(2) ノイズ画像を次の方法で撮影します。
・ 元画像の撮影と同時に同じ感度・露光時間・画像圧縮度(品質)
・ レンズキャップをし、レンズを黒い布で覆って撮影 (右写真)
(3) フォトショップを起動し 元画像とノイズ画像両方を開きます。
(4) ノイズ画像の全体を選択しコピーし、元画像の上(レイヤー1)に張り付けます。 (張り付けると新しいレイヤーになります)
ならない場合は イメージ − 画像モード で RGBを選択してください。
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(5) その結果レイヤーパレットには背景とレイヤー1が表示されています。 図の1、2
この段階では元画像の上にノイズ画像が全体を覆っているのでほとんど真っ黒です。
(6) レイヤー効果を 通常から ▼をクリックし 差の絶対値を選択します。 図の4
この段階で元画像からノイズ画像の成分が差し引かれて表示されるのでノイズが消えています。 まるでマジックのようです。
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(7) 場合によるとノイズが十分消えきれない場合があります。
ノイズの状況を判断するには、画像の表示サイズを 100% 以上にし、画像のノイズがはっきり見える所を部分的に見るのがこつです。
(7-1) ノイズ成分が多すぎる場合
図の5 不透明度の窓の▼をクリックするとスライダーが表示されるのでノイズが最も少なくなるよう調整します。
(7-2) ノイズ成分が少なすぎる場合
レイヤー1を指定 (図のように青く反転させ) 右クリックし レイヤーの複製を行います。
3つのレイヤーとなり、レイヤー1の不透明度は100%、 レイヤー1の複製を (7-1)の要領で調整します。
(7-3) ノイズの状態が異なるとき
カメラの機種によっては、同条件で撮影してもノイズ発生パターンが変化することがあります。
このような場合は予めノイズ画像を複数枚撮影しておき、上の手順を繰り返し最も効果の大きいものを選択します。
4 応用・補足
・ このノイズ消去方法は 長時間露光、感度を上げて撮影した場合のノイズに適用できます。
・ ノイズを完全に消去するのは困難で、できるだけノイズに影響されない範囲の撮影条件で撮影することが望ましいです。
しかし、どうしても利用したいが、ノイズが多くでてしまった画像を活かしたい場合には効果を発揮します。
☆ ノイズ画像は説明では撮影時に毎回撮るように記し、これが望ましいですが、次の方法で簡単に対応すること
ができます。
− 予め温度ごと、露光時間・ISO感度を数種類の組み合わせで撮影しておきます。
ノイズ消去したい元画像の撮影条件に近い(少しノイズ大きめの)ノイズ画像を選び上の処理をします。
この場合、透明度の調整をすることで効果が向上します。
私の場合この方法で実施しており、次の組み合わせでノイズ画像を用意してあります。
気温 : 10、20、30℃
露光時間 : 1、4、8、15、30 秒
ISO : 80、160、320
・ センサのドット欠陥についても効果がありますが、欠陥の場合ノイズの輝度が大きく完全には消去できない場合があります。
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5 関連情報
・ ノイズの発生原因とその性質に関して当サイトの パノラマ科学館 デジカメのノイズ
・ ノイズフィルター によるレタッチの方法は当サイトの デジカメ画像のノイズ消去法(2)
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・ 半導体各社のCCD/CMOS画像センサのページを検索 Sony、松下、東芝 等
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