シジュウカラの子育て日記
 
2012.3.15 〜 4.14

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 2012年以前の状況


 2006年に杉板の巣箱を2つ掛けた。
 冬の間1日に数回、庭に餌を探しに つがいで来ていた。
 たまに、巣箱の穴に足を掛けて留まり、中の様子を観察している様子を見ることがあった。
 しかし、3年間は営巣を確認できず。諦め掛けていたが...

 2010年に抱卵まで確認できたが、巣立ち時間際に3週間留守をしていたため、巣立ちの様子を確認できなかった。
 [ 2010年 抱卵までの記録は こちらから ]
 後日巣の中を見ると、苔と羽などを上手に組み合わせてある巣を見ることが出来た。



 2011年 前年の巣を取り出し清掃し、新たに営巣するのを楽しみにしたが空振り。
 古い巣は、運び出し新たに材料を運ぶと言われるが、清掃しても良いとの情報。
 冬に何度も巣穴から中を覗いている姿を目撃。
 2つ掛けた巣箱両方とも覗いているが、同じつがいなのかは判別できない
 

 以降 2012年の記録
 
 3/15 しきりに苔を巣箱に運んでいるのに気が付いた。
 ほぼ3分間隔。
 巣作り中は巣箱内に留まるのは数秒から1分以内。
 雌のみ、雄はたまに見かけるだけ。見かけた後雌も一緒にどこかへ飛んでいきしばらく戻らない。餌探しだろうか。
 その後ほとんど毎日苔集め


 嘴にたくさん苔をくわえ巣に運ぶ
 

 穴の直径が気に入らないのか、エッジが気になるのか出掛ける前に少しずつ つついている
 小さなコツコツという音で巣に入ったのが部屋からも解る。
 音がする度に窓から覗いてしまう。
 

 穴に入る瞬間。穴に飛びつき入るまではほとんどの場合1秒以内と素早い。無防備な状況、存在を外敵に知られないための習性か

.
 穴の縁に飛びつき、苔がつかえるのを押し込むようにして中に入る
 

 後ろ姿も美しい。小さい嘴によくこれほどの沢山の苔をくわえられるものだ。

 家の近く30m先の畑の縁にあるコケをむしり取ってくる

 口いっぱいにコケをくわえ巣箱に運んでいく。重そうだ
 飛び上がると 一旦電線などに留まり少し休んでから巣へ向かう

 頻繁に苔を運ぶので、巣から飛び出る瞬間を狙って撮影。
 穴から飛び出し、目の前を通過する時間は1秒に満たないので、撮影は極めて困難。
 オートフォーカスでは動作時間が間に合わないので、ピント固定・手動露出で狙いやっとの1枚。
 
 4/2 木の葉や樹皮のようなものを運ぶようになった。
 苔は家の近くで集められるので頻繁だが、材料探しに手間取るのか頻度は半分ほどになった。
 やはり雌だけが巣作りをしているようだ。

 メスが巣箱の中にいるときは、オスは近くの枝や屋根から周囲を監視しながらさえづっている。メスが材料を採りに向かうと、オスも一緒に向かい、近くで監視している。
 ほほえましい風景だ。 夜は何処かへ行っている
.
 4/3 毛や綿のようなものを運んでいる。10〜30分周期か。苔のように頻繁でない。探すのが難しいのか
 羽毛のようなものをくわえている。
 よく探すものだと感心してしまう。
.
 4/5 雌が長いこと巣に留まるようになった。
 雄が近くまで来てさえずると雌も飛び出し同じ方向に飛んでいく。
 30分もするとまた戻ってきて巣にしばらく居る。しかし巣を空にする時間も長い
 

 侵入者防止網を取り付けてある
 後日、隣の木に猫が登って狙っているのを発見。この防御対策は効果あるようだ
.
 4/8 通常は地面に降りるのを見たことがないのに、餌を探す姿を見かけた

 

 小さな幼虫をくわえている
 4/9 雄が虫を捕ってきて巣に入るのを目撃。初めて雄が巣に入った瞬間を見た
 
 4/11 午後から雨にも関わらず雄が頻繁に巣穴に入っては、すぐに飛び出していく。嘴に餌をくわえているようには見えない
 
 4/13 明らかに虫をくわえて雄が巣穴に運んでいる。
 夕方6時頃薄暗くても雌と一緒に飛び出していった。
 数分で戻ってきた雌はしばらく枝に捕まり10分ほど留まっていたが、暗さが増してきた頃巣穴に入った
 

 電線で待つオス しばらくするとメスも巣から出て口移しで給餌 メスが受け取るとオスは飛び立ち メスが残る
 
 4/15 雄が たくさんの餌をくわえて巣穴に何度も運び、しばらくするとインターバル。
 抱卵しているのだろう。

 雄が呼び、巣箱を離れ給餌をする姿を観察。
 微笑ましい光景に感激

 
@ 雄が餌をくわえ、雌が近づき
A 餌の交換風景

 
B 雌が餌を受け取り、雄はすぐに飛び立った
 以降状況に変化を感ぜず  雄が餌を運ぶ回数が少し増えた気もする。
 近くまで雄が迎えに来て囀ると、雌が巣穴を飛び出し、数分〜30分近く留守にするのが1日に数回
 
 4/27 今まで雄雌交代で巣に留まるのを見たことがなかったが、初めてその状態を確認。
 気持ち 巣に運ぶ餌が、小さい幼虫のみになっている気がする。以前は蚊などの虫も運んでいた。
 

 餌をくわえて巣の近くの小枝に留まり様子を窺う
.

 しばらく周辺を警戒し
 4/30 大きめの蝿のような餌も運んでくるようになった。幼虫も大きめのもの。

 雄の短いさえずりを聞けなくなったのは何故か?
 今までは、雄が巣箱に近づくと「 戻ったよ〜 」という感じに短くさえずり知らせている感じだった。
 もしや、雄が敵にやられてしまったかなどと心配する。

 巣から離れるとき、白い固まりをくわえて飛び立つことがある。恐らく雛の糞だろう。子育て順調なのだろう。
 まだ雛の鳴き声は聞こえない
 
 5/2 雄雌両方が巣の外に餌探しに出掛け、時には2羽が同時に巣箱内に入っている状況を確認した。
 やはり雄は短いさえずりをしない。
 でも雄の無事を確認でき一安心。
 まだ、雛のさえずりは聞こえない
 
 5/4 餌を採ってくる回数が増えた気がする
 動画撮影を思い立ちトライ

 巣箱から足が離れ、画面から消えるまでの時間は、ナント0.2秒の早さ。
 
 親鳥が餌を採り戻る。雛の糞をくわえ運び出す親鳥

 
 5/5 初めて親が餌を与えるとき雛の鳴き声を確認。
 餌を捕って戻る頻度が増えた感じだ。
 親2羽が留守にしている合間に巣箱の中を覗いてみた
 

 巣の中の雛
 もうこれほどに成長していたのだ。
 今までは驚かすといけないと思い蓋を開けられなかったが、雄雌とも餌探しに出掛けている留守に...
 暖かくなったのと、雛が育ち食欲旺盛のためか、親鳥は餌探しに飛び回っている。
 3mほどの高さにある巣箱のため、梯子の最上段に立ち、腕を伸ばしモニターは見られず 感で撮影方向を決め、オートフォーカスで撮影したが焦点がイマイチで数が確定できず。 7羽位いるだろうか
.

 心地よく作られた巣と生長した雛の様子。
 嘴が黄色い雛の姿に感動。

 ゆっくり観察できず、2度ほど親が帰ってきて警戒の鳴き声をあげられてしまった。 早々に撮影を切り上げ、その後変わりなく給餌するので安堵
.
 5/8 餌を貰う時の雛の鳴き声が大きくなった
 親も番が2〜3分の頻度で交互に餌を持ち帰り与えている。

.

 

 巣箱から飛び出すとき雛の糞をくわえて持ち出す
.

 さなぎのような物

 いろいろな幼虫を持ってくる
.

 巣箱に飛びつく瞬間、大きく羽を広げスピードを落とす

 雛の糞をくわえ。 先端が黒っぽい。餌の種類も増え、雛も成長しているのだろう
.

 

 親が揃って飛び立ち、戻るまでの間に巣箱の中を覗いてみた
.

 だいぶ成長し、親の羽色と同じになっている
 嘴と首の黄色が目立つ
 5/9 今日も忙しそうに親が餌を運んでいる
.

 

 大きな幼虫も持ち帰るようになった
.

 幼虫を持ち帰る雌親
 

 通常巣穴からは直ぐに飛び立つのに、長いことキョロキョロと見回している
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 何かと思ったら、猫が近くにいたので警戒していたようだ
 5/10 今日も忙しく餌運び
 朝5時には始まり夕方5時過ぎまで続く
.

 

 何故か巣穴に留まり中を覗いているような雰囲気
 しばらくつかまっていた
.
 親鳥が交互に餌を 取ってくる

 
 

 5/13 朝5時から起きて気にしている妻が、今日は全く餌を運んでいないことに気付く。
 巣立ちの時は餌を与えずに巣箱から飛び立つのを促すとの情報も見ていたので、今日は!と期待が高まる。
 ナント、8時過ぎに一家が庭に戻ってきた、というより巡回してきたと言う方が正しいのだろう。
 早朝に巣立ったのだ。
 親鳥と雛7羽。こんなに多くのシジュウカラが囀るのを聞いたのは初めてだ。
 雛が飛び出す様子を見たいと思っていたが思わぬ結果に唖然!
.

 

 巣立つと巣箱には戻ってこないので開いてみた
 卵が1個 孵化しなかったようで残されている
.

 一昨年に比べほぼ表面が平坦

 妻も梯子に登って様子を見る


.

 庭に来た親、口に幼虫をくわえている
 5/14 巣立ち翌日

 翌日庭が騒がしいので急いでカメラを持って出てみた
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 幼鳥らしき2羽。 まだ飛び方も幼い感じがするが、移動には十分な飛翔力だ

 見るからに幼い!という感じの雛
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 親を大きな口を開けて呼ぶ雛

 枝に留まり親から餌を貰う
 数回与えると親鳥は次の雛に移動し給餌。忙しそうだ
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 親から餌を貰う雛。その前後囀る姿は子供だ

 隣家の屋根に留まっている幼鳥
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 屋根の上で餌を貰う。
 雛は羽を小刻みに震わす姿が愛らしい。

  巣立ちの翌日、子供を従えた一家が訪れたが、その後まとまって姿を見かけたことがない。
 気持ち、周辺や庭にシジュウカラの囀りを聞く回数が増えた気がする。

 こうして2012年シジュウカラの子育て観察は終了した
.
 
 シジュウカラ (四十雀、Parus major) スズメ目 シジュウカラ科 シジュウカラ属

 体長 13〜16cm、スズメより一回り小さい。
 背は青みがかった灰色から黒褐色、腹は薄い灰色。 黄色がかった種もある。
 尾羽に黒い縦縞。嘴は黒い
 オスは喉から尾にかけての縦縞がより太い

 さえずりはツッツピー。地鳴きはツーツーやヂュクヂュクなど。

 森林や湿原などに生息するが、市街地でも見掛けられる。
 通常 渡りは行わない。

 果実、種子、昆虫など雑食

 巣は、本来木の洞に作るが、巣箱や建物の隙間なども利用する
 コケと動物の毛や羽で皿状の巣を作る。

 4〜7月に7〜10個産卵する。 抱卵期間は13〜14日。
 メスのみが抱卵するが、その間オスがメスに給餌する。
 雛は孵化後16〜22日で巣立つ。

 [ シジュウカラ画像集 ] 今までに撮り貯めたベスト画像の中の4枚


 庭の笹に留まる。 背中の縞が美しい


 琉球桜、バックは菜の花。 伊豆さくらの里で


 庭の梅で。 虫をくわえている


 庭の梅で 番仲良く
 

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