1 重心
ウィキペディアによると 重心(center of gravity)とは、
力学において 空間的広がりをもって質量が分布するような系において、
その質量に対して他の物体から働く万有引力の合力の作用点。
なにやらややこしすぎ、言い換えると
各部に働く重力をただ一つの力で代表させるとき、それが作用 する点。
質量中心( center of mass) とも言うそうだ。
簡単に均一な物質の球は簡単で、その中心。
そこが球全体の重さを代表し、引力で引っ張られる重さと容易に理解できる。
複雑な形状と比重が異なる物質の場合どうなのか、
その前に 1つの球は簡単に理解できたので 二つの球だったらどうかを考える。
小さな球一つの重心の位置 L1に重さ W1、大きい球一つの重心の位置 L2に重さ W2の
二つの球を合わせた重心位置 X は {( W1 x L1 )+ ( W2 x L2 )} / ( W1 + W2 ) となる。
すなわち、2つの重心間の距離に対し 重さに反比例した位置配分が重心の位置となる。
これが異なった質量で複雑な形状の場合、小さな体積に分割しそれぞれを上の原理により合成すると重心が求まる。
積分により算出できる。
少し話がややこしくなってきた。
2 重心と浮力の釣り合い : 浮くということ、舟のバランス
水に物体を浮かべた場合、重さに釣り合った浮力が働き浮いているわけである。
この図では簡単に人が舟の真ん中に乗り(舟の重さが中心が重心とし)、前後対称の浮力を持つ舟の
水平に重さ(質量)Mと、浮力F が釣り合っているイメージである。
乗る人が軽い場合と思い場合ではどうなるか、
周知の通り重い方が沈む。 沈むことで水面下にある舟の体積が増し浮力が大きくなり重さと釣り合う
実際には中心よりわずか後に座るわけで その場合どうなるか、
人と舟を合わせた重心と、浮力の位置と大きさが釣り合った状態
すなわち図のように後が沈み前が浮いた状態で釣り合う。
2010.10.20 ソロ艇 NRSバンディットを入手しイメージで適当と思われる位置にシートをセットした。
その状態で初めて川を下ったとき、非常に不安定なのを感じた。
友人と艇を交換し状態を撮影したのが下左写真。、前が浮き上がり、後が沈み気味だった。
帰宅後、シートポジションを1スパン(13cm)前にずらし次回にテスト。
更にその後5cm前にずらしたのが下右写真。
前の浮き上がりが少なくなり安定度が増した。
この状況を分析するため 別ページ カヌー科学館 バンディットの重心・浮力シミュレーションを行い
実感と 物理の原理での現象と合致することを確認できた。
入手直後のシートポジション。 前が浮き上がっている
後が沈み気味 |
現在の状況。左よりシートを20cm前にずらした
全体がほぼ水平になっている
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大井川で3人乗りで沈し、再乗艇後下流で待つ2人を迎えに漕ぐ姿。
最後部に乗りウイリー状態、パドリングで前が左右に50cmほど左右に振れ不安定だったのを思い出す。
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