多摩川御岳  バンディット進水 カヌーツーリング  No.43
御岳苑地(発電所)〜柚木テニスコート 2本実施  2010.10. 27(水) 

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 Kenさん、翼さんと御岳に。 先週入手したばかりのバンディットの進水。

 レベルの高い御岳を新しい艇で下るのは大変緊張する。正直、チョット無謀かとも思ったが、お二人のサポートもいただけるので頑張ろうという気になった。 バンディットの特性は、くるくる回り不安定と聞 くのでなおのことだ。
 発電所放水口からテニスコートまで、同じコースを2本下った。

 結果は...午前・午後の部2回ずつ、計4回の沈。
 今までは1日2回が最高記録だっが、あっさり更新。珍記録、いや沈記録達成した。
 バンディットの特性の差に驚いたが 晴天に恵まれ、お二人の暖かいフォローをいただき楽しく有意義な1日を過ごせた。 ありがとうございました。

 9時半に柚木町で待ち合わせ、家からは朝の通勤ラッシュ帯だが、厚木・八王子・日の出経由で2時間20分。
 ゴールのテニスコートで1台に乗り合わせ スタート地点の発電所放水口に向かった。
 

 調布橋 -2.50
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 御岳苑地 スタート点の駐車場に到着 9:30
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 御岳苑地 駐車場で準備を進める
 

 9:50 艇の準備ができ翼さんが記念に撮ってくれた
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 河原までの急坂を下る。タンデム艇を担いで下るのは大変。 今日はバンディットが軽いので、担いだままカメラを取り出し撮影できた。
 移動にはやはり良い艇だ...がこれからがチョット心配
 

 河原に降り、無事のツーリングを祈り進水式

 後部もビールで清める
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 進水の記念撮影、Kenさん・翼さんも祝ってくれた。ありがとうございます。
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 初めての艇なので放水口前でしばらく練習させていただいた。
 フェリーやスターンラダーの練習をしながら艇の感触をつかむ
 今まで見聞きしたとおり、軽くて簡単に方向転換できる。
 後で思うと、このくらいの流れでは本当の感触はつかめていなかった
 

 発電所放水口 今日は少しの量放水していた
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 10:40 いよいよ下る。 緊張する・・・


 10:55 杣(そま)の小橋通過 いよいよこれから瀬の区間に入る


 スタートして500m。 スタートの瀬でやはり豪沈。
 ウエーブの大きさは右の艇(約4m)と比較すると波長は5mほどか。
 中央のウエーブ、2つ目の波まではなんとかこらえたが、3つ目の波頭に上った瞬間バランスを崩し落ちた。
 今までの艇とは全く感覚が違う。
 やはり最初から御岳を下ったのは間違ったかなとチョット ブルーになる。
 でもここは序の口、これからクライマックスの瀬が迫っている。
 悔しく近くまで様子を見に行き撮影した
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 次はスラロームコース
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 コースを選びながらオッカナビックリなんとか進んだ

 11:15 大きなコンクリートの御岳橋。
 橋の先に三つ岩の巨岩が見える。 緊張する〜〜〜
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 いよいよ三つ岩。 手前のエディで心を落ち着ける

 Kenさんは通過し、翼さん 三つ岩に突入
 左岸寄りの流れ、岩の後ろで右カーブし、その先正面に岩が迫る 
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 三つ岩・歯ッ欠岩 白波もくっきり見える 衛星写真 右が下流


 三つ岩を下り終えエディで一休み、ホッとする。 Kenさんはフェリーやサーフィン、私はイッパイイッパイで休憩
 実は 午後の部2本目でこの岩に流れで押しつけられ沈!
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 Kenさんは三つ岩の強い流れを遡り、下ってエディキャッチの練習に余念がない
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 三岩の先に下ろうとしたとき、隠れ岩に底が擦り、方向が急に変わり振り落とされた。2度目の沈。
 下り終えてチョット気がゆるんだのもあるが、艇の動きがこれほど軽いとは...
 再乗艇しようとしたが、腰までの水深があり、不安定な艇に上るのは大変だった。
 少し浅いところまで引っ張っていき乗り込んだ。 これもこれからの課題だ。
 いつか緩やかな所で再乗艇の練習も必要だ
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 2度の沈で次の歯ッ欠岩は余裕が無く撮影できず

 10:30 無事歯ッ欠岩を通過し、御岳小橋通過
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 美しい御岳小橋 大きな2つの瀬を下り少しホッとする
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 フリークライミングを楽しむ人
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 鵜の瀬橋 御岳は散策路と歩行専用橋が多くハイキングも楽しそうだ
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 水位観測施設だろうか

 比較的穏やかな区間、先に楓橋が見える
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 12:00 楓橋通過。 沢井付近、清酒 「澤之井」の小澤酒造の施設だ。
  左:澤之井園。 右:直営の食事処 「ままごとや」


 ミソギの瀬も無事通過。 サーフィンを楽しむKenさん
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 しばらく緩やかな流れの先 浅い二股の手前
 Kenさんと艇を交換し進む

 二股の瀬、隠れ岩が多いがKenさんは難なく進む。さすがだ!
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 Kenさんは以前ポリ艇に乗っておられたそうで、しきりに面白い舟だという。私にはそれどころでなかったが...
 こうしてみると前が極端に浮き上がっているのが良く解る。
 どうりで前からの波で振られるわけだ。
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 後部が沈み気味。バンディットはそのような特性だと聞いていたが、これらの写真を見てナルホド!
 Kenさんと艇を交換して、自分の目で様子を見ることが出来参考になった。
 帰宅後、座席位置を1スパン(13cm)前にずらした
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 喜久松苑通過。岸に釣り人
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 3つの堰堤でサーフィンを楽しむ。 Kenさんはサーフィンしながらくるくる回っている
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 3つの堰堤でサーフィン 動画  コントロールのプレイボタンをクリックして下さい
  

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 3つの堰堤でサーフィンをし、だいぶ慣れたので動画撮影

 Kenさんはサーフィンとスピンでしばらく楽しんでいた。
 波に乗っている姿を撮ろうとしたが、撮影開始と同時に堰を離れたので下流から上流をパンして撮影。
 下流向きでも留まっていられた

 ベテランのKenさんも、スピンから下流に向くとき、バンディットではバランスを崩しそうになったが、立て直したのはさすが。 私なら沈していただろう...

 何も漕がずとも長い間サーフィンできる3つの堰堤 1つ目は楽しい!


 3つの堰堤を下る翼さん 余裕の下りだ。 3枚合成パノラマで
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 12:40 奥多摩橋通過

 奥多摩橋を振り返る 陽が当たり美しい
 この下も軽い瀬
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 ゴールのテニスコート到着

 翼さんがバンディットの軽さを確かめるため持ち上げる
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 コンロを持ってきてくださったので テニスコートの河原で暖かい鍋。 モツ鍋美味しかった!ご馳走様でした。
 とても美味しく、2度も沈した私には暖まり嬉しかった。
 さては、翼さん! 私が沈するのを見通して準備してくれたか...(笑)
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 今日は放水口からテニスコートの同じコースを二本。
 ゆっくり昼食を楽しんだ後、もう一度車を回送しスタート点へ。
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 御岳苑地 駐車場で準備をするKen&翼さん
 午後はタンデムで下るそうだ。座席のレイアウトを変更
.  1ヶ月前に新艇 リンクス2を個人輸入された。
 その後スクールでソロで漕いだので、この艇でのタンデムは初めてだそうだ
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 14:35 準備完了し河原に向かう

 河原に到着 水量は午前中より少し増えているようだ。 中洲が減少している。 チョット ビビル。
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 14:50 リンクス2 初のタンデムDRスタート

 午前中に沈したスタートの瀬。無事通過。
 水量が増えていたかと思っていたが、思ったほどでなく ひとまずホッとする
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 スラロームコース、御岳大橋

 順調に進み三つ岩に突入
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 三つ岩の左岸よりのコースに進む
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 三つ岩 この流れで中央の岩に寄せられ、右手を突いて衝突を防ごうとしたら、艇が押しつけられ、またもや沈。
 自分は岸に泳ぎ付き、三つ岩から岩伝いに歯ッ欠岩の手前まで歩いた。艇は二人が追いかけてくれた
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 押しつけられた岩の正面から見る。
 アンダーカットぽいので流れが潜っていたか?
 もう一漕ぎが足りなかった...
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 流された艇を確保して下さったKenさん翼さん。 大変お世話をお掛けしました。
. 歯ッ欠岩を前にあまりに良い景色だったので、沈して待って下さったのにパノラマ撮影させていただきました
 

 歯ッ欠岩と玉堂の瀬 多分、中央向こう側に水が盛り上がっている下に歯ッ欠岩がある。
 通過時わずか左に波の切れ間で瞬間見えた。
 グローブのような形だったか???
 

 大きな瀬を越えホッとしたところ、またもや油断が沈を招いた。今日4度目だ。
 気が楽になりエディ取りの練習をしながら下り、岩の後ろにきれいにターンして入ったまでは良かったが...
 最後にグラッと来て落艇。 岩の後ろで砂が溜まり浅かったのですぐに再乗艇。 Kenさん、翼さんにはあきれられてしまっただろう...(涙)
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 15:30 ミソギの瀬

 タンデムで快調に漕ぐKenさん、翼さん。
 このころはさすがに体力消耗で遅れがちに
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 16:00 奥多摩橋
 この後岩ゴロゴロの瀬も慎重に下り
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  16:10 ゴールのテニスコート到着 まるまる一日良く遊んだ。 緊張と沈から始まり 終始お世話を掛けっぱなしだったがKenさん・翼さんが優しく対応して下さったので、楽しく充実した時を過ごせた。 ほんとに感謝!感謝!です。

 初めての艇で御岳を下るのは無謀かとも思ってもいたが、お二人のサポートで、やって良かったとの感慨が強い。
 これが最初に簡単な川で試し 何もなく過ぎ、少し激しい所に行ったとしたら とんでもなかったとシミジミ思う。

 合流時、今日のような事態を想定して、Kenさん・翼さんからはゆっくり一本だけにするか、もう少し下流までの一本とするかという案も提案していただいた。
 私のできれば2本で経験してみたいという事も配慮していただき、頑張った行程となった。
 4回の沈にも気持ちよくお付き合いいただいたお二人に改めてお礼を申し上げたい。
 2本目のゴールの後、上流まで車を取りに行き、解散は陽も暮れた17時となった。

 ☆ バンディット初漕ぎでの艇の感想

 ・ 正直なところ、購入手配してから改めて思うと、同機種を使っておられるのは日本ではベテランばかり。
 ・ 自分は単に軽く持ち運びが楽だと言うことで選定していたのだが...とんでもない間違いだった
 ・ しかし、軽くて小さいメリットも大きい機種なので、川やコンディションで使い分けようと思う
   ほとんど大きな瀬がない場合、複数でサポートを受けられる時はバンディットで楽しみたい。
 ・ 単に沈する確率が高いだけでなく、軽いために沈した後に自分と艇が離れ追いつけない可能性が大きい
  単独漕艇の場合は大きな問題となる。
  この対策が絶対に必要! 考えた...
  艇と自分を紐で結ぶ・・・ これは危険要因の超増大、最悪対策だ、やるべきでない。
  パドルと艇を紐で結ぶ。...現在のところ最善策だろうか。 これでも紐に絡む危険性はある。
  もう少し研究してみよう

 ・ 上記文中にも書いたが、シートポジションを、今までの一般的な感覚的適正位置にとらわれず、前側にしてみよう。
  通常でも前上がりの状態なので適正位置を順次試してみる。 帰宅後設置位置1スパン(13cm)前側にセットし直した。

  「 てこの原理 」からすると、単純に重心移動という観点だけでなく、艇の傾斜、バウのロッカー(持ち上がり)の大きさから想像以上の差があるのではないかと気付いた。
  力点・支点と重心の関係から影響度を解析してみよう。
 ・ 今まで少ないながらも何種類かの艇、ソロ艇 シットオントップも含め 乗ったが、今回ほど感覚の違うのは初めて

 ☆ バンディットの乗り心地 他の艇はほとんど経験無い私の感想だが、エアー社 ストライク2と比較し。

 ・ とにかく軽いことが運ぶとき以上に水上で影響する
 ・ 加速は極めて良い。 方向転換も簡単、パドリングに従いバウが左右に大きく振れる
  これは良い反面、波の影響を受け易いことを意味する。
  しかし、方向は変わっても進む方向は以前の方向。 すなわち90度ターンしても横向きに今までの方向に進む。

 ・ 前側が浮き上がっているのでなおのこと波の影響で上下だけでなく左右にも振られる
 ・ 落ち込みで底に付いた後、チューブの弾性が大きく、ゴムボールの上に乗った感覚で跳ね上げられる
 ・ NRS社純正のサイブレースを購入したが、ベルトの長さが足りず、充分に膝に掛けることが出来ない。
  最初のセットで気になっていたが、修正できずに今回となった。充分足を固定できなかったのが沈の要因ともなった。
  帰宅後ベルトの継ぎ足しを完了。

 ・ 付属のスワートシートは今回用いなかったが、次回ゆっくりの流れの時に試してみよう。
  シートとしてではなく、足の突っ張りのため足の先にセットしている方もおられる。これを含めてテストだ。
 ・ 再乗艇するとき、艇が軽く、乗り込もうとしても傾いてうまく乗れなかった。 再乗艇訓練、コツを掴む必要がある。
 ・ セルベイラーの穴は、サイドチューブが被っており、水抜けが心配されたが今日の範囲では問題なかった。
  バウのロッカーの効果で艇内に入る水の量も少ないことも影響しているか。
  艇内に敢えて水を入れて抜け具合を見てみよう

 ☆ 艇の感想 一言で言えば、

 タンデム艇をフェリーだと例えると、バンディットは たらい船のようだ。 ・・・ちょっと極端かもしれないが

 馬車に乗っているか馬にのっているかの違い ・・・ う〜ん、上手い表現かも
 でこぼこ道を早く走っても馬車がひっくり返らない限り大丈夫、馬の背ほどは揺れない、馬の背だと振り落とされる

 今までは、タンデム艇では岩にぶつかろうが、底を擦ろうが体と艇と体が一体となって突き進むという感じだったが、
 バンディットは軽い分、艇に受けた衝撃で動きが変化するので、それまでの慣性で動いていた体は艇と異なる挙動となる。  要するに艇の動きに対し自分が置き去りになる

 でも面白い艇だ。
 これからじゃじゃ馬慣らしが始まる。
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